第三世界の経済 8
旧ポルトガルの植民地であったブラジル以外、ラテン・アメリカの国々は、すべてスペイン語を母国語としています。
地理的には赤道の北から南極圏にいたるまでの広大な地域が、スペイン語によって結ばれているのです。
これが中国の場合は、同じ中国語といっても広東語と北京語では、会話をすることも難しいほどかけ離れていますが、スペイン語の場合は違います。
なまりがあるにしても、北のメキシコ人と南のアルゼンチン人が会話するのに不自由はありません。
また、宗教的には、ラテン・アメリカ世界は、ブラジルもふくめてすべてカトリックで結ばれています。
ラテン・アメリカは言語的、宗教的に、すでにリージョナリズムが成り立っている世界なのです。
そして、そこに経済的な必然性が存在すれば、この地域的な結合はますます強まっていくことになります。
言語の均一性、宗教の統一性から、将来、ラテン・アメリカは非常に緊密な形でナショナリズムから解放された、経済近代化の大きなユこットになっていく可能性が高いのです。